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医学的な組織再生と経営的な組織開発の類似点

· 組織風土,しあわせ経営

私は医療者として人の細胞や組織を扱っています。

 

健康状態に回復することを目標として、病気に対する診断を行い、治療や生活習慣指導といった介入をします。

 

医者としての視点を経営者としての視点に応用すると、細胞は個人、組織はそのまま組織として考えることができ、そのメカニズムかかなり共通性があると感じています。

 

今日は、人の進化について、細胞の進化(分化)と対比しながら見ていきたいと思います。

 

幹細胞という進化する可能性を秘めた細胞は、様々な条件を満たすことでいろんな種類の細胞へ進化(細胞は分化と表現します)します。

 

私たち個人としても、どんな自分にでもなれる可能性を無限に秘めた存在として認知していたいものです。もちろん、自分の部下や社員も成長する可能性に溢れた存在として認知していることも大切ですね。

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出展元:株式会社 金太郎 Cells Power

それでは、どんな条件を満たすと幹細胞は進化(分化)できるのでしょう?

参考になるのは、「再生医療の必要な3因子」です。

再生療法とは失われた組織を再生する医療技術であり、歯科医療では歯茎や歯槽骨の再生は可能になっています。その再生療法を成功させるには3つの因子が満たされる必要があるのです。

それは、再生させたい組織の元になる「幹細胞」、その幹細胞の分化を誘導する「成長因子」、そしてその成長過程を支える「足場」です。

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出展元:再生治療研究グループ

この再生療法の3因子と成人発達理論を提唱しているロバートキーガンの発達思考型組織(Deliberately Developmental Organization)の成立条件が共通しているので紹介します。

ロバートキーガンの概念をオーセンティックワークスが編集

出展元:サイボウズ式 青野慶久氏x中土井僚氏 対談

発達志向性の高いエッジにあたるのが「幹細胞」、発達を促す刺激であるグルーヴにあたるのが「成長因子」、発達を支援する場であるホームにあたるのが「足場」となります。

いかがですか?

 

かなり共通性があると思いませんか?

 

つまり、個人が発達するためには、その個人が「幹細胞」のように発達する意思と柔軟性を持っていること、「成長因子」として組織内のコミュニケーションや仕事上の課題、「足場」としては発達を支援する組織風土、の3条件が必要ということです。

 

いかがでしょうか?

 

人間の体の中で起きている細胞や組織のメカニズムと個人と組織で起きているメカニズムはフラクタル構造(相似性)があると思いませんか?

 

By Vecci